YAM展2024 Abustract

2023年12月

60年代からのヤムの旧友、金田出秋さんの展示で締めくくった2023年。
年初めのヤム展もさりげなく定着し名物化している中。
ねらったわけではない。自然にそういう流れになっていたのがこの二人のクロスフェード。
そんな流れをさりげなく作ってしまうこの大人達。
共に洋服をデザインしていた頃から、方法は違えど一切ぶれる事なく
走り続けているこの二人の姿はしっかりと見て欲しい。

電化(iPad)するヤム。エレクトリックはあっという間にヤムの日常に溶け込んで
画を描く方法はもちろん場所まで変えてしまえている。
さらに描いている段階も履歴となり、保存され
それがタイムラプスとなり動いていく。
エレクトリックに乗ったヤムの画。表現の幅は広がるばかりだ。
このタイムラプス作品は、JunFuruya OtherSide Quartetの
PVで今年リリースが決定している。
電化することによりヤムの画がもつオーガニックな部分は
よけい強調され、この時代にマッチしているように見えてしまう。
昨年のエルメート・パスコアールのポスターに
パステルを選んだところもヤムらしい。

animal is… Hideaki Kaneta Exhibition

2023年11月

1960年代から原宿ゴローズ、渋谷HELLOを経て、FAROUT BEYOND,Tomorrow Landではバッグの企画・デザインを10年担当している。デザイナーのHiroko Hayashiさんとも随分ゆかりが深く、
ブランドの立ち上げやデザインなど共にしている。専門職としてデザイナー達に信頼され、さまざまなメーカーに在籍した革職人、金田日出秋さん。現在73歳。その傍らライフワークというべきであろう長い間作り続けてきた革の動物のぬいぐるみが彼のアトリエにはいくつもある。
動物園にでかけてはスケッチを繰り返し、パターンをおこし精密に縫われた革の動物達。
オールレザーの質感はロマンを感じずにはいられない。
さまざまなブランド在籍したあと、取り憑かれたように制作に取り組んだ作品達。
年も年だし、そろそろ手放してもいい頃だろうと、その動物達を一同に展示販売する機会をいただいた。
当然ながら金田さん自身も初めての事。
1970年代からヤム渋谷HELLOで同籍。
洋服を作っていた頃のヤムの仲間なのである。

昨年から動いてきた集大成ともいえるこの企画
いよいよ11/18から新丁でスタートする。

ZANKO Exhibition & Performance

2023年10月

ジャズトランペッター、類家心平と
書家、白石雪妃がユニットとなり、即興表現により
書と音によるるインスタレーションを見せるヴィジュアルアートプロジェクト。
それがZANKO(ザンコ)である。

無意識下で繰り広げられる即興の音と書は、
残り香、残光のように消え残る。
音の記憶を含んだ書と、描かれたものに触発された音とが織りなす時間と空間の体験。〜ZANKO

ZANKOは、八戸出身であり、類家けんじろうを父にもつ類家心平のもう一つの側面でもあるだろう。
そして白石雪妃は、伝統的な書を基に書道を総合芸術として昇華させることにより
世界から評価され、パリ、NYでの個展、パフォーマンスも行うほどの現代書家。
さらに今回はゲストプレーヤーとして
ピアニスト田中信正も加わりより豪華なパフォーマンスになるだろう。
青森では初となるこのユニット
芸術鑑賞にはぴったりの季節に、是非楽しんでいただきたい。

この企画はZANKOにより描かれた作品の展示、そしてパフォーマンスにより構成されます。
展示は、11/3(金)からスタート。
パフォーマンスは
11/5(日)
開場14:00
開演15:00
入場料 ¥3,000(税込)
30名さま限定で行います。
ご予約は
メール  saulebranche@gmail.com
☎️ 0178-95-9017
instagramメッセージなどで受付いたします。

shinchõ BOTTLE ランプ展

2023年10月

10/14(土)から4日間で開催いたします。
空き瓶を再利用する新丁ボトル。
たくさんのランプをつくりました。
今年は、鉄職人のzaccaji コウゾウくんと組んで
長年に渡り構想していたアイアンスタンド型のペンダントランプの開発に成功し
初販売となります。
アイアンの重量はスタンドとしての安定感を倍増させ
とてもいいです。4台制作しております。
そのほかいつも通りのペンダントやスタンド、キャンドルホルダー、ポッドなど
盛りだくさんです。
もちろんYAMの Meny Flowersもお楽しみに!

sowale pop up shop

2023年9月

ソワレエッセイ


僕と只松さんとの出会いはcotomono 今村素子さんが、ドイツで展示を行った際、
当時ベルリンで文房具店を営んでいた只松夫妻と知り合いになったのがはじまり。
cotomonoは日本という和の土台の上で、形から自由にモノに作り上げる超個性派で
海外視野のアーティストだ。不思議な風を吹かせてくる。


新丁でcotomonoとの企画が決まり、その会期中に訪ねて来たのが
ベルリンから遠野へ生活の場を移したばかりの只松夫妻だった。
只松夫妻は地元福岡でsowaleという文房具店をスタートし、その店をベルリンに移転。
ベルリンでの生活をはじめた。そこでのさまざまな出会いや繋がりは
只松さん自身の執筆活動をも活発にさせていく。
そして自身の作品とそのポエトリー・リーディング。
影、音や音楽を重ね立体的に文学を表現する。
“Der Mann von dem Buch”
只松さんが書いた本。
ドイツ語のタイトルの邦題は “本の男”


昨年暮れに新丁で展示したこの”本の男”のプロジェクトもベルリンで結成されていた。
“本の男”は少女が1人の男を本にしていく物語。
その展示はかなり斬新な空間を作り上げる。
番号だけがふられた同じ本が11冊並んでいる。
1には1章が印刷されあとは白紙。
2には1と2章。番号ともに章の印刷が増えていく。
ベルリンで手製本された美しく立派な装丁の本で表現されるインスタレーション。
いままでに東京〜ドイツ〜スイスと開催され八戸にバトンをもらったのだ。


“本の男”の会期中にコロナ渦でなかなか動けずにいた只松さんは
再びベルリンを訪問する計画をたてていた。
さまさまな事を話していくうち僕らはいつかsowaleをポップアップ出来たら楽しいだろう考えた。
お店の復活ではなく限定のポップアップショップなら足どりも軽い。
何よりベルリンに行くなら買い付けも? 只松さんも楽しそうだった。

”sowaleの看板はまだありますか?”

“あります”

僕達はsowaleのポップアップを計画した。そして只松さんはベルリンへ。
それからしばらくして連絡がきた。


急な話だった。福岡に移住することになったと。
僕にとって彼らが離れた場所にいくのは随分とショックな話だったが、
僕らが計画したsowaleのポップアップを最後に只松夫妻は福岡へ移住することになる。
オリジナルで製作したノートや文房具、さらに古い雑貨達は目玉となるだろう。
ベルリンから時空を超えsowaleが1日限定で新丁に現れる。
その日はsowaleを充分に堪能したい。

出会いの話にもどるがcotomono今村素子さんを新丁に連れて来たのが、
zilch の千鶴ちゃんであることがまた何とも面白い話である。